しあわせのものさしは
人それぞれちがっている。
どこで、だれと、どんな風に暮らすのか。
何が好きで、大切にしているのか。
話をきいて、自分の家のように設計していく。
子どもがのびのび育つ。
夫婦二人の暮らしを楽しむ。
老後を穏やかに過ごす。
暮らす人がしあわせなら
そこで過ごす時間が価値になる。
わたしたちは
家を建てるのではなく、これからの暮らし
しあわせのカタチを描いている。
おはよう。
窓からは鳥の声。
季節の訪れを知らせてくれる。
いらっしゃい。
庭に咲いた花を摘んでお土産にどうぞ。
ただいま。
「今日はどんな日だった?」
テーブルを囲んでごはんの時間。
静かな夜。
ゆっくりお風呂にはいって
ぐっすり、おやすみなさい。
そんなあたりまえのことが
愛おしいと感じられるおうち時間。
ずっとあこがれていた名作椅子。
大好きな作家の絵。
習いはじめたフラワーアレンジメント。
北欧のテキスタイル。
好きと感じる気持ちを
大切にしたい。
週末どこかへ行かなくても
家でコーヒーを飲む、本を読む
ソファーでお昼寝する
リビングで過ごすだけで至福の時間。
なんでもない日が特別になる。
日常に愛着が増していく。
一日がはじまる場所。
使い慣れた台所道具たちが
タイルの壁に並んでいる。
コーヒーを丁寧に淹れよう
土鍋でごはんを炊いてみよう
料理をつくる、のではなく楽しむ
そんな気分にさせてくれる。
小さなデスクがあって
好きな本を並べたり
スケジュールを管理したり。
見せたくないものはストックルームへ。
この場所が気持ちいいと
身も心も心地よく整えられる。
大切な居場所。
家族の健康は宝物。
暮らしが身体をつくっている。
だから日々の居場所はとっても大切。
特に寝室は心地よく整えたい。
風邪をひかなくなった。
よく眠るようになった。
子どもがぐずらなくなった。
冷えや暑さを心配しなくなった。
まるで家が呼吸をするように
家の中の空気を換気システムで循環してくれる。
だから安心してぐっすり夢の中へ。
居場所づくりは
身体づくりに繋がっている。
庭に出ると毎日変化がある。
花が咲いたり
実がなったり
手はかかるけど楽しい。
庭にいるとご近所の方も
声をかけてくれる。
幼い頃、祖母が塀の外で
落ち葉をホウキで掃いている
後ろ姿が忘れられない。
庭を持つようになって
母や祖母のように
花の名前をたくさん覚えた。
自然にふれる時間は
大切なことを教えてくれる。
デッキの先に広がる田園。
窓の向こうのおにぎり山。
天窓に浮かぶ月。
窓の景色が
日々の心のよりどころとなり
この場所で生きる支えになる。
周りに自然がなくても
家の真ん中に庭をつくったり
背の高い木を植えて
窓から枝を眺めるのもいい。
晴れた日も
雨の日も
雪の日も
窓辺で過ごす
ひとり時間は楽しい。
丹念に手を入れ、大切に住み継がれ
月日が経つほど、価値が増していく。
そんな家に住みたい。
無垢の木の床や柱は
傷がついても磨けば味が出る。
シラス壁や漆喰のような
呼吸する素材はうつくしい。
自然素材で建てた家は
百年先まで宝物。
そして最後は土に還る。
手をかけることは
丁寧に暮らすこと。
住まいを整える暮らしを
子どもへ、孫へ伝えたい。